Program

Opening @channel A

🕐13:00~14:20

テーマ:創造社会のきっかけ

創造社会×サステナブルシティ、その可能性

「サステナブルビジネスとともにまちをつくる」をテーマに開催した昨年度のサステナブルシティ・サミットのクロージングにおいて、この先にある都市・社会のビジョンとして「創造社会」が挙げられました。市民参加・主導型のまちづくりは、消費社会、情報社会の次に描かれる、一人ひとりが本来もっている創造性を十全に発揮する創造社会の先導的な事例と言えます。しかし、これからの時代はSDGs推進の重要なプレイヤーである企業・ビジネスも含め、都市を構成する多様なメンバーがそれぞれの創造性を発揮し、共創していくことが必要です。その先に、魅力的で持続可能な次代のまちづくりの可能性があります。

本セッションでは、まず「創造社会」を提唱、探究されている井庭崇氏よりベーストークをいただきます。また、コーディネーターの中島直人氏や各セッションコーディネーターを交え、その可能性や切り口についてクロストークを行います。参加者の皆さんと一緒に「創造社会×サステナブルシティ」を考えていくトリガーとしたいと考えています。

Speaker

井庭 崇

慶應義塾大学  総合政策学部教授

博士(政策・メディア)。慶應義塾大学クリエイティブ・ラーニング・ラボ代表、株式会社クリエイティブシフト代表、国際学術機関The Hillside Group理事、一般社団法人みつかる+わかる理事。

専門は、創造実践学、パターン・ランゲージ、システム理論。著書に、『クリエイティブ・ラーニング:創造社会の学びと教育』、『パターン・ランゲージ:創造的な未来をつくるための言語』など。


中島 直人

東京大学 准教授

博士(工学)。東京大学大学院助手、助教、慶應義塾大学専任講師、准教授を経て、2015年4月より現職。専門は都市デザイン、都市論、都市計画史。主な著書に 『都市計画の思想と場所 日本近現代都市計画史ノート』、『コンパクトシティのアーバニズム コンパクトなまちづくり、富山の経験』、『アーバニスト 魅力ある都市の創生者たち』など。一般社団法人アーバニスト理事。


Session A-1 @channel A

🕐14:30~16:00

テーマ:創造社会 × 見える化

「見える化」はどのように創造社会を導くか

各人の創造性が十分に発揮される創造社会に、物事の「見える化」はどう寄与するでしょうか。課題を切り出し「見える化」すること、ゴールに辿り着くための道筋を「見える化」すること、活動の影響を「見える化」をすること、様々な「見える化」が創造性を触発していることに着目し、更にはそこから生まれる新たなムーブメントの姿を探ります。

Speaker

横尾 祐介

クックパッド株式会社

コーポレートブランディング部 部長

大手電機メーカーを経たのち、トリンプ・インターナショナル・ジャパン株式会社にて複数のブランドマネージャーを歴任。コンフォートブラジャーの先駆けとなった「スロギー」など数々のヒットを企画。現在はクックパッドにて料理の価値のブランディング活動を行う。フードロスをテーマにした「クリエイティブクッキングバトル」や、中学高校にむけた「クックパッドの家庭科」の授業など、社会課題を料理の観点から捉えた企画を生み出している。


新井 博文

株式会社ヘラルボニー 

アカウントシニアマネージャー

一般社団法人シェアリングエコノミー協会の事業開発部長を経て現職。中学生の頃に地元の暴走族に入り、16歳から18歳まで少年院で過ごす。23歳の時、初海外で世界一周へ。帰国後、地球一周の船旅を企画するNGOピースボートに就職。シェアリングエコノミーという概念を伝導してきた人間力、少年時代に培われた対人感受性、世界を股にかけて吸収した肌感覚を、ヘラルボニーに注入する。日々、長男とたわむれながら、これから産まれる子供の誕生を心待ちにしている父親でもある。



澤村 翔太

一般社団法人サステナブル経営推進機構
カーボンニュートラル事業部
カーボンニュートラル事業室

2013年 AGCコーテック(株)に入社し、品質保証やISO9001、ISO14001におけるマネジメントシステムの維持管理に携わる。

2018年 一般社団法人産業環境管理協会に転籍し、LCAを通した製品評価や脱炭素の取り組み支援に従事。

2019年 事業移管により一般社団法人サステナブル経営推進機構に転籍。2022年からサービスを開始した『SuMPO/第三者認証型カーボンフットプリント包括算定制度』の事務局を担い、カーボンニュートラル社会の実現に向けた企業支援を推進する。



羽鳥 徳郎

株式会社TBM サステナビリティ部 部長
/ City Lab Ventures 

持続可能な消費と生産の普及を目指し、新素材LIMEXなどの事業を推進。気候変動に関する長期目標の策定や製品のライフサイクルにおける環境負荷の算定、再生可能エネルギーの導入、ESG情報の内外への発信などに取り組む。

また、City Lab Venturesの幹事としてサステナビリティ特化型ベンチャーコミュニティの運営にも携わる。慶應義塾大学法学部法律学科卒。


Session A-2 @channel A

🕐16:10~17:40

テーマ:創造社会 × 公民連携

創造的な公民連携の実現に向けて

行政や民間単独における地域課題への対応には限界があり、公民連携して対応していくことが求められる。ただし、今後ますます社会が複雑で不透明になってくる中、これまでの公民連携の在り方では対応できない問題も噴出してくると思われ、新時代に合わせた公民連携の在り方が求められる。

本セッションでは、官民双方の立場を理解し、プロフェッショナルとして公民連携を推進してきた両利き人材を登壇者に迎え、創造的な公民連携の実現方法について探る。 

Speaker

越 直美

三浦法律事務所弁護士/OnBoard株式会社 CEO/
元大津市長

西村あさひ法律事務所、NYのDebevoise & Plimpton、コロンビア大学客員研究員を経て、2012年から20年まで大津市長。当時最年少の女性市長として、待機児童ゼロや人口増加を達成。競輪場の再生、ガス事業コンセッション等のPFI・PPP、自動運転、MaaS、いじめAI予測等のスマートシティを進める。現在は、三浦法律事務所パートナー弁護士として、日本やシリコンバレーのスタートアップ支援、公民連携、スマートシティに注力。また、OnBoard株式会社CEOとして、女性役員の育成・紹介。ブイキューブ、ソフトバンクの社外取締役。北大院・ハーバード大学ロースクール修了。日本・ニューヨーク州・カリフォルニア州弁護士。著書「公民連携まちづくりの実践―公共資産の活用とスマートシティ」(学芸出版社)。

井上 雅之 

デロイト トーマツ人材機構株式会社 取締役
/元大阪市経済戦略局長

大手外資系航空会社アジアパシフィック地区ビジネスアナリストを経て、2003年より、新興航空会社、長野県の第三セクター鉄道会社、観光バス・路線バス持株会社でそれぞれ代表取締役社長を歴任。2013年、民間公募により、大阪市経済戦略局長に就任。橋下徹市長、吉村洋文市長の市政改革と都市魅力創造を推進。大阪府市保証協会の統合、公園管理のPPP導入、PFIによる新美術館建設、IR・万博の誘致を担当。2017年、地域経済活性化支援機構を株主とする政府系人材紹介会社の株式会社日本人材機構創生事業本部長に就任。首都圏の経営人材流動化による地方企業支援に着手。当社解散を機に、2020年7月より現職。趣味は読書と蕎麦の食べ歩き。米国公認会計士Certificate。

毛塚 幹人

都市経営アドバイザー/元つくば市副市長

1991年2月19日生まれ。栃木県宇都宮市出身・在住。2013年に財務省入省。国際局、主税局等を経て財務省を退職し、茨城県つくば市の副市長に2017年4月就任。副市長として政策イノベーション部、財務部、経済部、保健福祉部等を担当するとともに、CIOとして行政のデジタル化やテクノロジーの社会実装を推進。2021年3月に独立し、地方自治体の政策立案や職員育成支援の取組を開始。栃木県那須塩原市及びさくら市の市政アドバイザー、宇都宮イノベーションコンソーシアム副会長、一般社団法人釜川から育む会理事等を務める。

Session B-1 @channel B

🕐14:30~16:00

テーマ:創造社会 × 地方創生

遊ぶように暮らしを創造する

創造的であるためには目的のないあそび心やそれを許容する寛容さが必要ではないでしょうか。島原さんからは、遊びと地方創生の関係や全国各地の都市を分析する中で生み出した新たな価値基準である“官能都市”から創造社会との関係に迫ります。のち、瀬戸さんからは、小田原での空き家リノベーション、駅舎のペンキ塗りなど、遊ぶように地域での暮らしを楽しく創造していったことや、今ホテル経営を通じて実現したいことを伺います。二人の体験や思いの対話を通じて、地域での生き方がより創造的になるためのヒントについて考えていきます。

Speaker

瀬戸 ひふ美

江の浦リトリート施設 凛門 オーナー

1983年小田原生まれ。大学卒業後、椎名英三設計事務所にてオープンデスク。その後、都内のアート関連を製作販売する会社にて店舗設計に携わる。3.11の後、地元小田原へ戻る。2011年 9月より瀬戸建設勤務

2014年 凛門のプロジェクト 「江之浦GATE」を立上げる

2016年 ひふみ商店株式会社 設立(現在の(株)凛門)

現在、瀬戸建設と凛門での二足のわらじスタイルでの仕事をしながら、プライベートでは未婚シングルマザーで3歳児男子の育児中。


島原 万丈

株式会社LIFULL LIFULL HOME'S 総研 所長

1989年株式会社リクルート入社。グループ内外のクライアントのマーケティングリサーチおよびマーケティング戦略策定に携わる。2005年よりリクルート住宅総研へ移り、2013年3月リクルートを退社。同年7月、株式会社LIFULL(旧株式会社ネクスト)に設置された社内シンクタンクLIFULL HOME’S総研所長に就任。独自の調査研究レポートを元に、ユーザー目線での住宅市場の調査研究と提言活動に従事。一般社団法人リノベーション協議会設立発起人、一般財団法人武蔵野市開発公社フェローほか、国土交通省、内閣府、地方自治体の各種委員・アドバイザー等を歴任。主な著書に『本当に住んで幸せな街 全国官能都市ランキング』(光文社新書)がある。

中川 あゆみ

株式会社フジタ 営業本部 営業第三部 官民連携(PPP・PFI)推進チーム

1988年富山県立山町生まれ。京都大学で公共政策や商業振興について研究。商業振興に取り組みたいと思い、小田原市役所に就職。商店街での活動やまちあるきを主催して楽しむ一方、仕事では総合計画策定や廃校活用を担当。公有財産の有効活用の必要性を感じ、官民両方の視点を身に着けたく、2018年株式会社フジタに転職。2020年から現在の部署でPPP・PFI事業に携わる。


Session B-2 @channel B

🕐16:10~17:40

テーマ:創造社会 × 都市活動

新しい日常をつくる創造的思考の醸成

私たちは日々様々な体験による刺激を受けて価値観を形成しています。個人では2足の草鞋を履いて活発に活動する人材が増え、企業では常識に捉われない新しい発想を常に求められる風潮が主流の社会となり、価値観の多様化が加速しています。創造社会を形成する個人個人の創造的な思考を育む要素が都市における体験だと仮定するならば、いったいどのような活動の場が必要でしょうか?このセッションでは、人々の創造性を高め新たな価値観を生み出す都市活動に着目し、個人と企業の2種のルートで都市活動にアプローチする事例を取り上げていきます。個人として、企業として、時に企業の中の個人として、どのような活動を体験することで思考が豊かになるか、都市での活動だからこそ生まれる生活者との対話がもたらすものは何なのか、都市における新しい関わり合いと創造社会の繋がりを紐解いていきます。

Speaker

下村 瑞希

仙台市役所 / NPO法人自治経営

仙台市役所健康福祉局にて心理職として福祉の現場で勤務しながら、プライベートでは、NPO法人自治経営の理事を務める。

NPO法人自治経営では、子どもの体験型教育「クリエイティブスクール」を主宰したり、全国のまちづくり事業をまとめた「公民連携事業ケーススタディブック」の出版委員として活動している。


笠井 裕子

大丸松坂屋百貨店 未来定番研究所

1992年大丸に入社、大阪梅田店配属、婦人服、販売促進を担当。
大丸札幌店・大丸東京店の新店準備室等を経て、大丸東京店営業部長(婦人ファッション&ビューティ全般)、本社販売促進・広報担当部長を担当。2021年より未来定番研究所所長に就任。現在、サステナブルな未来定番生活を探究中。


中島 実月

大丸松坂屋百貨店 未来定番研究所

2014年大丸松坂屋百貨店に入社。

大丸神戸店、GINZA SIXにて販売、J.フロント リテイリング(株)にて新規事業開発業務を経験。

2019年より未来定番研究所に勤務し、オウンドメディア「FUTURE IS NOW」運営や、イベント、コンテンツの企画開発をとおして5年先の未来定番になりうる生活者の価値観の探索活動に従事。落語とラジオとコンポストに夢中。


堀江 佑典

昭和株式会社 開発事業部営業開発室 室長

建築設計事務所にてデザイン設計経験を経て都市計画コンサルタントへ。都市計画に関する計画づくり、建築や公園等の都市空間づくり、並びに空間と人々のアクティビティをつなぐ関係づくりなど、ハードとソフトを両立させる仕組みづくりに携わる。認定NPO日本都市計画家協会理事、京都大学経営管理大学院官民連携まちづくり研究会民間委員、都市計画学会エリアマネジメント人材育成研究会研究員、一般社団法人エリアマネジメントラボ理事 等。


Closing @channel A

🕐17:50~19:00

テーマ:創造社会

サステナブルシティに向かう創造社会へ

今回のサステナブルシティ・サミットⅢでは、まちづくりとビジネスを包含する領域において様々な活動を行っている登壇者により、 「創造社会」というビジョンのもとで、 「見える化」、「都市活動」、「地方創生」、「公民連携」といったテーマを設定し、ディスカッションを行ってきました。

クロージングセッションでは、シティラボ東京の連続トーク「”スロー”を実感できる場所」のモデレーターでもある西田司氏をゲストに迎え、各セッションをコーディネートしてきた実行委員メンバーと、得られた知見や課題を持ち寄って語り合いたいと思います。

持続可能な都市・社会に向けて創造社会がどのような可能性を持つのか、また、それを実現していくためにはどのようなアクションや仕組みが必要なのか。「創造社会×サステナブルシティ」の全体イメージを参加者とも共有しながら、各々のネクストアクションの引き金としていきたいと考えています。

Speaker

西田 司

建築家/設計事務所 オンデザイン 代表

1976年生まれ。使い手の創造力を対話型手法で引き上げ、様々なビルディングタイプにおいてオープンでフラットな設計を実践する設計事務所オンデザイン代表。主な仕事に「ヨコハマアパートメント」(JIA新人賞/ヴェネチアビエンナーレ審査員特別表彰)、「ISHINOMAKI 2.0」(地域再生大賞特別賞)、「THE BAYSとコミュニティボールパーク」「大分県立芸術文化短期大学キャンパス」など。グッドデザイン賞審査員、東京理科大学准教授、大阪工業大学客員教授、ソトノバパートナー。著書に『建築を、ひらく』『オンデザインの実験』、編著書に『楽しい公共空間をつくるレシピ』『タクティカル・アーバニズム』『小商い建築、まちを動かす!』

中島 直人

東京大学 准教授

博士(工学)。東京大学大学院助手、助教、慶應義塾大学専任講師、准教授を経て、2015年4月より現職。専門は都市デザイン、都市論、都市計画史。主な著書に 『都市計画の思想と場所 日本近現代都市計画史ノート』、『コンパクトシティのアーバニズム コンパクトなまちづくり、富山の経験』、『アーバニスト 魅力ある都市の創生者たち』など。一般社団法人アーバニスト理事。